ある心理学の実験。
「教師」役の参加者は「生徒」役の参加者が単語を正しく覚えているか試し、間違えると電気ショックで罰を与える。
「生徒」役の参加者が間違うたび、電気ショックの電圧は高くなっていく。
実験が始まり、「生徒」役の参加者が電気ショックに苦しんで、もう実験をやめてくれと懇願しても、「教師」役の参加者は電気ショックを与えるのをやめなかった。権威のもつ影響力の強さこの実験の「生徒」役の参加者はサクラで、実際には電気ショックは与えられていなかった。「教師」役の参加者は電気ショックを与えるのをやめたがったが、実験を担当している研究者が継続するよう指示したのでやめることができなかった。盲目的な服従のもつ魅力と危険性他の影響力の武器と同じで、権威に対して自動的に従うことは多くの場合価値がある。
だが、権威者が間違いを犯した場合にも疑問を持つことなく盲従してしまう可能性があるという問題がある。
内容よりも姿形が重要:本当の権威でなくとも、権威があるように見えさえすれば効果がある。
肩書き:肩書きは非常に強い影響力を持った権威のシンボル。地位が高いと、実際より身長が高く見られやすい。
服装:服装も権威のシンボルとなる。警備員の制服や仕立てのよいスーツなどは特に効果が高い。
装飾品:宝石のような装飾品や自動車なども、衣服と同様に効果がある。
防衛法:権威の力を十分に認識し、権威のシンボルを偽ることが簡単であることを理解する。
本当に権威のある権威
権威者が影響を及ぼしていると思われる状況に遭遇した場合、最初に「この権威者は本当に専門家なのだろうか」と自問する。
ウラのある誠実さ
その権威者が本当の専門家であると判断できたら、次に「この専門家は、どの程度誠実なのだろうか」と自問する。
承諾誘導の実践家は、自分が誠実であると思わせるために自分の利益に少し反したことを言うことがあるので気をつけねばならない。
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